みなさんこんにちは!
みなさんは「四工大」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
理系の大学選びの参考として「四工大」という言葉や四工大の特色について知っておきましょう。
本記事では四工大という言葉だけでなく大学ごとの違いについても紹介していきますのでぜひご覧になってください。
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四工大とは?
まず、四工大とは東京理工系四大学のことで、
- 芝浦工業大学
- 東京都市大学(旧武蔵工業大学)
- 工学院大学
- 東京電機大学
の4大学によって構成されています。
四工大はGMARCHなどの偏差帯グルーピングされた大学群と思われがちですが、あくまでも4大学の協定であって特定の偏差値帯による大学群ではありません。
また、4大学で協定を結んでいるということで様々な制度があります。
それが次の3つです。
- ~単位互換制度~
-
芝浦工業大学、東京都市大学、東京電機大学、工学院大学の4大学の間には単位互換制度が設けられていて自分の大学以外の講義を受講できる制度があります。
そのため自分の大学に受けたい授業がない場合や他大学の学生と交流を深めたい場合は単位互換制度が有用です。
追加の聴講料などもかかりません。
- ~特別推薦入試制度~
-
特別推薦入試制度は各大学の学生が相互に大学院に進学できる制度です。
この制度では試験を受けずに各大学院に進学できるというメリットがありますが、各大学1専攻につき1名しか進学できません。
- ~豊富なカリキュラム~
-
四工大は理系単科大学なので選択できる科目に限りがあるのかと感じるかもしれませんが、大学の相互開放により総合大学にも負けないカリキュラム数になってます。
理系科目が充実しているのはもちろんのこと人文系の科目も幅広い科目から選択することができます。
以上から分かるように、四工大は各大学が一致団結することで次世代を担う技術者の育成に特化した協定です。
また、四工大と似た大学に千葉工業大学という学校があります。
下記事で千葉工大についても解説していますのでぜひご覧になってください。

四工大の偏差値
四工大の各大学の偏差値は以下のようになっています。
大学名 | 偏差値 |
---|---|
芝浦工業大学 | 50.0~60.0 |
東京都市大学 | 42.5~57.5 |
工学院大学 | 50.0~57.5 |
東京電機大学 | 42.5~55.0 |
芝浦工大が頭一つ抜けていますね。
工学院大学は芝浦工大とほぼ同じような偏差値をしていますが一般入試での入学が40%程度しかいないため偏差値が吊り上がっていることがあります。
そのため模試の偏差値が工学院に到達していなくてもトライしてみると良いですね!!
また、四工大がFラン大学なのかという答えに関しては、表からも見て分かる通りFランではないです。
ネタで四工大はFランなんて言われるくらいですかね。
GMARCH ≧ 四工大 ≧ 日東駒専 といった感じでしょう。
四工大の就職率
続いて四工大の就職率について見ていきましょう。
四工大の各大学の就職率
四工大の各大学の就職率は以下のようになっています。
大学名 | 就職率(%) |
---|---|
芝浦工業大学 | 94.7 |
東京都市大学 | 94.4 |
工学院大学 | 95.0 |
東京電機大学 | 94.8 |
どの大学も差異がなく、就職率ほぼ100%です。
四工大に入って「就職できない、、」と心配をする必要はほぼなさそうですね。(留年したり遊んでばっかだと就職できないことももちろんありますが。)
続いて有名企業の就職率です。
大学名 | 有名企業就職率(%) |
---|---|
芝浦工業大学 | 33.0 |
東京都市大学 | 19.5 |
工学院大学 | 17.3 |
東京電機大学 | 18.5 |
こちらも偏差値同様、芝浦工業大学が頭一つ抜けていますね。
ただ、法政大学の有名企業就職率が21.1%であることを考えるとどの大学もレベルが高いです。
工学院大学の17.3%でさえ全大学中48位なのでいかに四工大の就職水準が高いかがわかります。
このように四工大は偏差値に比べて、就職率や有名企業就職率が高い”コスパの良い大学“なので受験する際は視野に入れることをおすすめします。
四工大に学歴フィルターはあるのか?
次に四工大の学歴フィルターの有無について考えてみましょう。
今回は明治大学、工学院大学、芝浦工業大学を例にとって比較します。
以下の画像が各大学の主な就職先です。

この画像を見ると明治大学では1行目に
- キャノン
- 富士通
- 京セラ
- ソフトバンク
- パナソニック
などの有名企業が卒業後の進路として書かれています。
しかし、工学院大学を見てみると上で挙げた企業が卒業後の進路先に全くないです。
ここから考えると工学院大学と明治大学の間には多少の学歴フィルターがある可能性があります(あくまで可能性)。
次に、明治大学と芝浦工業大学を比べます。
芝浦工大は明治大学に人数は劣るものの、芝浦工大はキャノン、京セラ、ソフトバンクなどの先ほど挙げた一部の企業が卒業先の進路に掲載されています。
ここから考えると、明治大学と芝浦工大の間の学歴フィルターは工学院大学より小さいと考えられます。
ただし注意点が一つあります。明治大学の卒業後の進路は大学院も含めて書かれています。
以上から明治大学と芝浦工大の間にはほぼ学歴フィルターはないと考えられますが、工学院大学と明治大学の間には学歴フィルターがある可能性があると言えます。
一方で先ほどの画像からも分かる通り、工学院大学や芝浦工業大学は建築系の有名企業への就職人数はかなり多いです
(緑マーカー部分)。
そのため建築学科に限って言えば三大学間での学歴フィルターはほぼないと考えてよいでしょう。
また、今回の学歴フィルターのリサーチはパスナビを使って行いました。
早いうちから大学をリサーチして志望校を決めることで、勉強効率やモチベーションもアップしますよ!
四工大の各大学の特徴
続いて各大学の特徴について見ていきましょう。
どの大学も同じように工業大学ですが、各大学の特色に違いがあります。
芝浦工業大学

基本情報 | 説明 |
---|---|
設立年 | 1949年 |
学生数 | 8009名(男:6545名、女:1464名 ) |
教員数 | 834名 |
教員1人当たりの学生数 | 9.6人 |
キャンパス | 豊洲キャンパス、芝浦キャンパス、大宮キャンパス |
一般入試の現役合格率 | 約70% |
芝浦工業大学は1927年に創立された東京高等工商学校が前身で、1949年に設立されました。
- 工学部
- デザイン工学部
- システム理工学部
- 建築学部
の4学部から構成されている芝浦工業大学は100周年である2027年までにアジア工科系大学のトップ10に入るという目標を掲げています。
また、私立理工系大学として唯一文部科学省よりスーパーグローバル大学に選定されています。
具体的には
- 全学生のTOEICスコア550点以上
- 外国人留学生数2400名以上
- 外国人教員比率10%
を目標に多くの取り組みがされています。
また、芝浦工業大学は工学女子の育成にも力を入れています。
女子でも参加しやすいようなワークショップを定期的に開催したり、競争だけでなく成果発表の場を設けることで女子学生が参加しやすい授業体制が整っています。
現在の学生全体の女子学生比率は約18%ですが、2027年までに30%を目指しています。
そして、芝浦工業大学は一般入試での合格者数の割合がとても高く、約8割が一般入試の合格で入学してきているともいわれています。
そのため、全体の学生数に占める浪人の数もかなり多いです。
さらに芝浦工業大学は2022年度から豊洲キャンパスに新校舎ができるので人気が高まっています。
気になる方は学校説明会やオープンキャンパスに足を運んでみると良いでしょう。
東京都市大学

基本情報 | 説明 |
---|---|
設立年 | 1949年(2009年名称変更) |
学生数 | 6932名(男:5192名、女子:1740名) |
教員数 | 569名 |
教員一人当たりの学生数 | 12.2人 |
キャンパス | 世田谷キャンパス、横浜キャンパス、等々力キャンパス |
一般入試の現役合格率 | 不明 |
東京都市大学の前身は1929年に創立された武蔵高等工科学校です。
1949年に実施された学制改革により武蔵工業大学となった後、2009年の80周年を記念して東京都市大学に改称されました。
- 理工学部
- 情報工学部
- メディア情報学部
- 建築都市デザイン学部
- 人間科学部
- 環境学部
- 都市生活学部
の7つから構成される東京都市大学は工科系大学としては珍しく文系学部もあります。
東京都市大学ではその強みを生かして、理系学部と文系学部が関連した分野では相互に連携しながら社会の課題に挑んでいます。
理系学部だけで解決できない問題は、柔軟に文系学部と連携して解決しようとしているんですね。
また、都市大は全キャンパスが東京と横浜に近辺に立地しており学びのロケーションが確立されています。
工学院大学

基本情報 | 説明 |
---|---|
設立年 | 1949年 |
学生数 | 5652名(男:4544名、女:1108名) |
教員数 | 606名 |
教員一人当たりの学生数 | 9.3人 |
キャンパス | 新宿キャンパス、八王子キャンパス |
一般入試の現役合格率 | 70%弱 |
工学院大学は四工大の中で最も古く、1887年に創立された工手学校が前身です。
- 先進工学部
- 工学部
- 建築学部
- 情報学部
の4学部から構成されるこの大学は2011年に初めて建築学部を設立した大学として有名です。
そのためとりわけ建築学部の就職率が高く、建築業界に名をはせています。
また、2017年に130周年を迎えた工学院大学は次なる150周年に
私たちはグローバル化がますます進展する21世紀社会においても、「社会・産業と最先端の学問を幅広くつなぐ『工』の精神」を深化・発展させ、「無限の可能性が開花する学園」をめざします。
https://www.kogakuin.ac.jp/より引用
とし、まだまだ成長を続けている大学の一つです。
そして、工学院大学は芝浦工業大学と逆に一般入試以外(推薦入試など)で入学してくる生徒がとても多いです。
工学院大学の一般入試以外での入学は60%ほどと言われており、そのほぼ全てが現役生だと考えると必然的に全体に占める浪人生の割合は低くなります。
そのため浪人で入学すると少し肩身が狭いかもしれません。
東京電機大学

基本情報 | 説明 |
---|---|
設立年 | 1949年 |
学生数 | 8942名(男:7791名、女:1151名) |
教員数 | 341名 |
教員一人当たりの学生数 | 26.2人 |
キャンパス | 東京千住キャンパス、埼玉鳩山キャンパス |
一般入試の現役合格率 | 不明 |
東京電機大学は1907年に創設された電機学校が元になっています。
よく電気通信大学と混合している方がいますが電気通信大学は国立大で、東京電機大学は私立大なので全くの別物です。
そして東京電機大学は以下の4学部に分かれています。
- システムデザイン工学部
- 工学部、工学部第二部
- 未来科学部
- 理工学部
東京電機大学の最大の特徴は1年次から「ものづくり」を体験できることです。
多くの大学では低学年の授業は講義や教養科目ばかりで退屈しがちですが、この大学では「実学尊重」という建学の精神に基づいて低学年から多くの実験や実習があるんですね。
四工大のまとめ
いかがだったでしょうか。
今回は四工大の特徴や偏差値、就職などについて説明してきました。
最後に今回の要点をまとめておきます。
- 四工大とは芝浦工業大学、東京都市大学、工学院大学、東京電機大学の大学協定
- 偏差値はいずれも45~60
- 学歴フィルターは大学に依るがある場合も考えられる
- どの大学も同じ工業大学だがそれぞれに特徴がある

四工大の受験科目や詳細は下記の書籍でも確認できます。
