
手描きの図面がある程度描けるようになってきたらからCADを使ってみたいけどどのCADを使えばいいかな~



じゃあこれから初めてCADを使う方に向けておすすめのCADを紹介するよ!
CADを初めて使いたいと思ったときにどのCADが良いのか分からないという方も多いでしょう。
実際私もどのCADを使えば良いのかしばらく悩んでいた時期がありました。
近年は建築業界もデジタル化やIT化がだいぶ進み、CADが使えなければ仕事をすることすらできません。
この記事をCAD選びの参考にしていただければ幸いです。
【この記事で分かること】
- CADを選ぶポイント
- それぞれのCADの特徴
- 建築学生におすすめのCAD
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CADとは?


CADは“Computer Aided Design”の略で日本語では「コンピューター支援設計」と訳すことができます。
つまり、以前は手で描かれていた図面がコンピューターの発展によりPCで製図できるようになったことを意味します。
今の実務の世界ではCADを使用して製図することが大半で、今も手で描くのは建築士製図試験の時くらいです。
建築業界で言うCADは主に
- 2次元CAD(AutoCAD、Jw_CADなど)
- 3次元CAD(Revit、SketchUpなど)
に分類することができ、初めは2次元CADから習得することが多いです。
そこで今回は初めてCADを操作することを想定しておすすめの2次元CADを紹介していきます。
建築学生がCADを選ぶポイント
建築学生がCADを使う上でいくつかのポイントがあるので紹介していきます。
- スペックを満たしているか
- 学校で使っているCADが何か
- 学生でも払える価格か
スペックを満たしているか
それぞれのCADには最低限必要なスペックが定められています。
パソコンがそのスペックを満たしていなければCADは正常に動いてくれません。
まずは自分のパソコンのスペックとCADに必要なスペックを照らし合わせて比較検討しましょう。



パソコンのスペックが足りないと動きがカクカクになります(実体験)。
また、OSによってはインストールすることができないものもあるのでCADを選ぶ際には自分のパソコンにインストールすることができるのか事前に確認しておくと良いですよ。
パソコンのスペックに関する情報は以下で解説しているので合わせてご覧ください。


学校で使っているCADは何か
大学によっては学校全体で使用しているCADが統一されていたり、そもそもCADの講義が開講されていることもあります。
まずは大学指定のCADがないか確認した上でどのCADを使うのか考えましょう。
学生でも払える価格か
CADは実務で使用することがほとんどで、専門的なソフトであることから価格が高めに設定されていることが多いです。
ただ、CADの中には学生版を用意しているものもあるので無理して高いものを選ぶ必要はありません。


建築学生におすすめのCAD4選
【今回紹介するCAD製品の比較】
製品 | AutoCAD | Archicad | Vectorworks | Jw_CAD |
---|---|---|---|---|
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価格 | 71,500円/年 | 379,500円/年 | 245,300円/年 | 無料 |
学生版 | 無償 | 無償 | 22,000円/年 | 無料 |
対応OS | Windows、Mac | Windows、Mac | Windows、Mac | Windowsのみ |
CPU | Intel Core i5以上 | Intel Core i7以上 | Intel Core i7以上 | Intel Core i5以上 |
GPU | 4GB以上のVRAM搭載 | 4GB以上のVRAM搭載 | 4GB以上のVRAM搭載 | 内臓グラフィックス |
メモリ | 16GB以上 | 16GB以上 | 16GB以上 | 4GB以上 |
画像解析度 | 1920×1080以上 | 2560×1600以上 | 1920×1080以上 | 不明 |
AutoCAD
【動作環境】
価格 | 71,500円/年 |
学生版 | 無償 |
対応OS | Windows、Mac |
CPU | Intel Core i5以上 |
GPU | 4GB以上のVRAM搭載 |
メモリ | 16GB以上 |
画像解析度 | 1920×1080以上 |
- 手描き図面のようにコマンドを使用して線を描く
- 実寸で作図するモデル空間と紙に配置するレイアウト空間の2つがある
- よく使う図形を一つのブロックにできる
- シートセットを使用することで全てのシートに同じプロパティが適用できる
AutoCADは米国のオートデスク社が開発・販売しているCADです。
建築業界のみならず土木や機械の分野でも幅広く使われているCADで、2DCADの王道と言えばAutoCADでしょう。
作図方法は手描きの時と基本的には同じで、コマンド入力して1本ずつ線を引きます。
AutoCADはオートデスクの他のソフトとも相性が良く、Revitというオートデスク社が開発しているBIMソフトとのやりとりがしやすいです。
価格は年間71,500円の費用がかかりますが、学生なら教育機関ライセンスを使って無償で利用することも可能となっています。
【メリット 】
- 学生なら無償で利用できる
- 有料CADの中では安め
- Revitとの相性が良い
- 初心者でも操作がしやすい
【デメリット 】
- パソコンのスペックが高くないと動作しない
- データ容量が大きくなりがち
- 線を一つずつ引く必要がある


Archicad
【動作環境】
価格 | 379,500円/年 |
学生版 | 無償 |
対応OS | Windows、Mac |
CPU | Intel Core i7以上 |
GPU | 4GB以上のVRAM搭載 |
メモリ | 16GB以上 |
画像解析度 | 2560×1600以上 |
- 壁やドアなどのパーツを配置することで簡単に作図可能
- 2D、3Dの両対応
- どちらかというとBIM寄り
Archicadはハンガリーのグラフィソフト社から開発されているCADです。
“Archi”という文字が入っているように1982年に建築用CADとして誕生しました。
操作方法は壁や窓などのパーツを配置することで作図できるので、直感的に操作できます。
オートデスクのソフトで言うとRevitに近く、3DモデルやBIMや的な要素が強いです。
価格は1年間で379,500円と大学生にはとても払いきれない金額ですが、学生版は無償なので心配無用。
【メリット 】
- 学生なら無償で利用できる
- 3Dモデリングにも対応している
- パーツを配置することで直感的に操作できる
【デメリット 】
- パソコンのスペックが高くないと動作しない
- 価格が高い


Vectorworks
【動作環境】
価格 | 245,300円/年 |
学生版 | 22,000円/年 |
対応OS | Windows、Mac |
CPU | Intel Core i5以上 |
GPU | 4GB以上のVRAM搭載 |
メモリ | 16GB以上 |
画像解析度 | 1920×1080以上 |
- ニーズに合わせたシリーズがある
- 壁やドアなどのパーツを配置することで簡単に作図可能
- どちらかというとBIM寄り
- 2Dでも作図可能
- マルチビューウィンドウ搭載
Vectorworksはアメリカで開発されたCADで、日本ではA&Aという会社が販売をしています。
元々はMiniCadと言う名前でMac向けのCADを開発していましたが、Vectorworksに移行して以降多様なニーズに応えられるよう様々なシリーズを発表しています。
現在は「Design Suite」「Architect」「Landmark」「Spotlight」「Fundamentals」の4種類がありますが、建築学生であれば「Architect」を使うことが多いかと思います。
操作方法はArchiCAD同様、パーツを配置させることで簡単に作図できるので初心者でもマイクラ感覚で操作できます。
価格は245,300円ですが、学生版は年間22,000円からになります。
【メリット 】
- ニーズに合わせたシリーズがある
- パーツを配置することで簡単に操作できる
- その他多彩な機能
【デメリット 】
- 学生でも料金がかかる
- パソコンのスペックが高くないと動作しない
- 機能がたくさんありすぎて初心者にはやや使いずらい


Jw_CAD
【動作環境】
価格 | 無料 |
学生版 | 無料 |
対応OS | Windowsのみ |
CPU | Intel Core i5以上 |
GPU | 内蔵グラフィックス |
メモリ | 4GB以上 |
画像解析度 | 不明 |
- 日本発祥のフリーCAD!
- コマンドで作図できるので初心者でも簡単に操作ができる
- ファイル形式は.jww
Jw_CADは日本発のフリーCADです。
シンプルかつ便利な機能が多く備わっているにも関わらず無料で利用できることができるため、CADにコストをかけたくない小さなアトリエ事務所などで使われているそう。
操作方法はAutoCADと似ていてコマンド入力で1本ずつ線を引いていくため、AutoCADを買う前にCADがどんな感じなのか試してみたいという方にもおすすめ。
ファイル形式は.jwwですが、AutoCADが使用している.dxfや汎用的な.sfcにも変換可能ですので不便を感じることはありません。
【メリット 】
- 無料で使える
- 他のCADより要求されるスペックが低い
- 日本人が開発しているので使いやすい
【デメリット 】
- 対応OSはWindowsのみ
- 機能は有料のものに比べ劣る
各CADの特徴を比較!
AutoCAD | Archicad | Vectorworks | Jw_CAD | |
---|---|---|---|---|
学生価格 | 無償 | 無償 | 22,000円 | 無料 |
操作性 | 線1本ずつ コマンド操作 | パーツを配置 | パーツを配置 | 線1ほんずつ コマンド操作 |
対応OS | Windows、Mac | Windows、Mac | Windows、Mac | Windows |
モデリング | 2D (3DはRevit) | 2D&3D | 2D&3D | 2D |
その他 | 2DCADの王道 | どちらかというと BIMに近い | いろんなシリーズ がある | 日本発祥のフリーCAD |
迷ったらAutoCAD!



いろんなCADがあることはよく分かったけど結局どのCADを使えば良いのか分かんないよ~



そんな方はまずAutoCADを使えるようにするといいよ!
操作も手描き図面に近いから初心者におすすめ!!
ということで「初めてCADを使う」という方はまずAutoCADを選ぶと良いでしょう。
AutoCADは手描き図面と同じように一つずつラインを引いて作図するため手描き図面からCADに移行しようとしている方におすすめです。
他のArchiCADやVectorworksはパーツを配置するだけで平面図や3Dモデルまで作成してくれるので便利ですが、これらを使用すると作図する機会がほぼなくなります。
建築士試験には手描きの即日設計課題もあるので、パソコンであっても一つずつラインを描く方が製図試験の対策にもなります。
建築学生におすすめのCADまとめ
というわけで今回は建築学生におすすめのCADについて解説してきました。
CADにはいろんな種類があってどのCADを選べば良いのか分からない方も多いと思いますが、まずはAutoCADから始めれば問題ないです。
AutoCADは学生なら無償で利用できますし、実際多くの企業がAutoCADを採用しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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